国産車では数少ないFR方式のアッパーミディアムセダンとして、存在感を保ち続けている「トヨタ・マークX」の欠点といいところを徹底的に評価します!
パワートレインは2.5L/3.5L V6ガソリンエンジンと6速トルコン式ATの組み合わせで、駆動方式は前述のFRの他にフルタイム4WDも設定されています。
また、安全装備面では、安全運転支援システム「トヨタ・セーフティ・センスP」が全車に標準装備されます。
マークXを評価!欠点、デメリットはあるか?
マークXのエクステリアの欠点は?
アグレッシブなデザインのフロントマスクは、好き嫌いがハッキリと分かれそうです。
一方、リアビューは対照的に大人しいデザインで、フロントマスクとの整合性に欠ける嫌いがあります。
「日産・スカイライン」の方が、フロントまわりとリアまわりのデザインの整合性が取れていると言えるでしょう。
マークXのインテリアの欠点は?
〇 インパネ回りなど
インパネのデザインは、2009年にデビューしてから大きな変更がないため、さすがに古さを隠せません。
また、マークXならではという個性にも乏しいので、魅力に欠けると言わざるを得ません。
内装全体の質感は悪くありませんが、「クラウン」シリーズと比較すると、仕方ありませんが若干チープに感じられてしまいます。
ただ、GRスポーツの独特でスポーティな内装となっている点は、好きな人にはたまらない内装となっています。
〇 前席&後席
シートは柔らか過ぎてサポート感に乏しいので、もう少しクッションに腰の強さが欲しいところです。
シート表皮の質感も、このクラスの基準では特別高い方ではありません。
また、後席の乗降性に関しては、スタイリング優先で全高も低いため、決して良い方ではありません。
〇 収納&荷室スペース
前席の収納スペースは決して少ない訳ではありませんが、ボックスティッシュの置き場はありません。
また、後席の収納スペースは、小物類の置き場が不足しています。
マークXのパワートレインの欠点は?
ハイブリッドシステムやダウンサイジングターボなどの、燃費・環境性能に優れたパワートレインが用意されていない点は、時代遅れに感じられてしまいます。
また、2.5Lエンジンは中低速トルクが若干薄く、力強さに欠けるのが欠点です。
そして、トランスミッションに関しても、このクラスの車に搭載されるトルコン式ATは7速~9速が当たり前になっている中、前時代的な6速に留まるのが物足りない点です。
特に3.5L車の方は、同じエンジンを搭載する「クラウンアスリート」が8速ATを採用しているだけに、時代に取り残された感が否めません。
さらに、3.5Lエンジン、2.5Lエンジンともアイドリングストップ機構が付かないこともあり、燃費性能に関しても今日の水準では物足りない数値に留まります。
マークXの走行性能の欠点は?
乗り心地の面では、電子制御式減衰力可変サスペンション「AVS」が備わらない廉価グレードの場合はやや硬めで、クラウンシリーズと比べると快適性で一歩を譲ります。
マークXの装備面の欠点は?
パーキングブレーキは足踏み式が採用されていますが、電動パーキングブレーキが普及しつつある中で、前時代的に感じられてしまいます。
また、廉価グレードにはLEDヘッドランプや「快適温熱シート」(運転席・助手席シートヒーター)が付きませんが、このクラスのモデルなら全車に標準装備するべきでしょう。
マークX:toyota.jp
さらに、駐車時の接触事故を防ぐ「クリアランスソナー&バックソナー」はオプション扱いになっていますが、これも全車に標準装備して欲しいところです。
マークXの安全性能の欠点は?
安全運転支援システム「トヨタ・セーフティ・センスP」を構成する機能は、4つだけに留まります。
スバルの「アイサイト」やホンダの「ホンダセンシング」、マツダの「アイ・アクティブセンス」に搭載される機能の多彩さと比べると、物足りなさは否めません。
マークXのグレード体系・価格面での欠点は?
最廉価グレードの「250G Fパッケージ」は、現行型がデビューした当初は238万円で買えたのですが、今や265万6,800円します。
安全装備の充実化などが図られているとはいえ、値段が上がり過ぎでしょう。
マークXを評価!いいところは?
マークXのエクステリアのいいところは?
スタイリングは流麗で、陳腐化した印象もありません。
また、フロントマスクはアクが強いとはいえ、やり過ぎ感のある一歩手前で抑えているので、嫌みはありません。
また、全幅が立体駐車場に収まる1,795mmに抑えられているのは、都市部に住むユーザーにとっては大きなメリットになるはずです。
マークXのインテリアのいいところは?
〇 インパネ回りなど
メーターの視認性やスイッチ類の操作性は良好で、ステアリングホイールを握った時の感触も優れています。
〇 前席&後席
室内長はクラウンアスリート/ロイヤルと全く同一なので、後席のニースペースは余裕タップリです。
また、車内でくつろぎたい時に活用できる「フロントシートフルフラット機構」が備わるのも、いいところです。
〇 収納&荷室スペース
収納面では、サングラスなどが収納できるオーバーヘッドコンソールが重宝しそうです。
荷室スペースに関しては、デフォルトの状態でもトランクにゴルフバッグが4個入るので、セダンとしては十分でしょう。
さらに、6:4分割可倒式シートを前に倒せばトランクスルーになり、長尺物が積めるのもいいところです。
マークXのパワートレインのいいところは?
3.5Lエンジンの方は、パワフルな上に回転フィールや音も良いので、燃費やプレミアムガソリンを要求する点を別にすれば申し分ありません。
マークXの走行性能のいいところは?
コーナリング時のアンダーステアは軽微で、ステアリングフィールも優れているので、ワインディングロードを楽しく走ることができます。
また、AVSが付く「RDS」系グレードは、快適な乗り心地を両立させています。
マークXの装備面のいいところは?
廉価グレード以外に標準装備される、肌や髪に優しいイオンを放出する「ナノイー」は、特に女性の乗員には喜ばれそうです。
マークXの安全性能のいいところは?
さすがにアッパーミディアムクラスだけあり、SRSサイド&カーテン&ニーエアバッグが全車に標準装備されています。
また、JNCAPの自動車アセスメント(衝突試験)においても、運転席・助手席とも最高評価の「6+」を獲得しています。
マークXのグレード体系・価格面でのいいところは?
価格はデビュー当初から値上がりしているとはいえ、265万6,800円~442万8,000円はこのクラスとしては買いやすい方です。
日産ではティアナが直接のライバル車ですが、スカイラインなどは、2Lターボエンジン搭載の最廉価グレードでも416万4,480円するので、マークXが安く、お買い得感が高い事が分かります。
マークXの総合評価
エクステリア・デザインは好みの問題になりますが、マイナーチェンジでリフレッシュが図られていることもあり、少なくとも古さは感じられません。
国内専用車であるため、ボディサイズが大き過ぎないのもいいところです。
一方、インテリアはインパネのデザインが古臭く、質感もクラスの水準を超えるものではないなど、物足りなさが残ります。
また、室内スペースや荷室スペースは優れていますが、シートの出来はいまひとつの感が否めません。
収納スペースに関しても、もう一工夫欲しいところです。
パワートレインは、完成度はそれなりに高いものの、多段化の流れに乗り遅れたトランスミッションが気になる他、ダウンサイジングターボやハイブリッドといった「飛び道具」が無いのが欠点です。
走行性能に関しては、特に上級グレードは操縦安定性と乗り心地のバランスに秀でており、より設計の新しいライバル車にも引けを取りません。
装備面では、上級グレードはともかくとして廉価グレードには物足りなさがあります。
一方、安全性能は満足出来る水準にありますが、願わくばトヨタ・セーフティ・センスPの機能の充実化を望みたいところです。
マークXを総合的に評価すると、基本設計の古さが感じられる面もあるもののトータルバランスは優れています。
また、価格もこのクラスとしては安い方なので、コストパフォーマンスも良好です。
ただ、どうしてもマークXでなければ得られないポイントに欠けるのも事実です。
しかし、このスタイリングが好きで、パワートレインはガソリンNAエンジンに限ると思っている人なら、買っても後悔しないでしょう。
マークXを安く買うコツとは?
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マークXを安く買うには新車値引きも重要!
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